自動車保険を更新するとき、人身傷害保険の保険金額を3,000万円にしている方は少なくありません。一方で、「3,000万円では足りない」「5,000万円や無制限にした方がいい」といった話を耳にして、不安になることもあるのではないでしょうか。
実は、「足りるかどうか」は、金額だけでは決まりません。ご家族の状況、収入、公的な制度、ほかの保険によって、答えが変わるからです。このコラムでは、ご自身で確かめるための4つのステップを整理します。特定の金額をおすすめするものではありません。
人身傷害保険の保険金額は、事故で自分や同乗者に損害が生じたときの支払いの上限です。損害額が上限に収まれば全額が支払いの対象になり、上限を超えた部分は対象になりません。
つまり、「3,000万円で足りるか」は、「万一のとき、損害額が3,000万円を超える可能性がどれくらいあるか」と、「超えた場合にどれだけ困るか」で決まります。同じ3,000万円でも、独身で扶養家族がいない方と、小さなお子さんがいて家計を主に支えている方とでは、考え方が変わります。
確かめる4つのステップ
万一のとき、損害額が大きくなりやすいのは、次のような事情がある場合です。
こうした事情が複数ある場合は、損害額が大きくなったときの影響も大きくなりやすいため、保険金額を高めに考える方もいます。反対に、扶養家族がいない、貯蓄に余裕がある、といった場合は、別の考え方になることもあります。
事故でケガをしたり、亡くなったりしたときには、公的な制度が使える場合があります。たとえば、次のようなものです。
どの制度が対象になるか、いくらくらいかは、加入状況や事故の状況によって異なります。年金については、日本年金機構のホームページで制度の概要を確認できます。個別のケースは、年金事務所や勤め先の担当窓口へご確認ください。
人身傷害保険のほかに、次のような保険に加入していないか確認します。
重複して受け取れる部分と、調整される部分があるため、保険ごとの支払いの条件は契約内容や約款で確認しておくことが大切です。そのうえで、「人身傷害保険で備えたい部分」と「ほかで備えている部分」を分けて考えると、必要な金額が見えやすくなります。
最後に、3,000万円・5,000万円・無制限で、保険料がどのくらい変わるのかを確認します。保険金額を上げると保険料は上がるのが一般的ですが、上がり幅は、年齢、等級、車の種類、保険会社によって異なります。
大切なのは、保険料の差を、毎年続けて払える範囲かどうかで考えることです。「念のため大きく」と考えても、保険料の負担で家計が苦しくなっては本末転倒になります。
| 確かめること | メモの例 |
|---|---|
| 家計を支えている人 | 誰の収入で、生活費の何割をまかなっているか |
| 長く続く支払い | 住宅ローン、教育費、各種の支払いの残り期間 |
| 公的な制度・勤め先の保障 | 健康保険、労災、年金、福利厚生の内容 |
| ほかの保険 | 加入している保険の種類と、支払いの条件 |
| 保険料の許容範囲 | 3,000万円・5,000万円・無制限での保険料の差 |
これらを書き出して整理すると、「足りる」「足りない」の判断がしやすくなります。ご自身で整理しきれない部分は、専門家に相談して確認するのも一つの方法です。
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「3,000万円で足りるのか」が気になる場合は、まず今の契約の「現状把握」から始めます。自動車保険の証券(または更新のお知らせ)に加えて、加入している生命保険や医療保険の証券もお持ちいただければ、補償の重なりや不足を一緒に整理できます。ご家族の状況をお聞きしながら、確かめる手順に沿ってお手伝いします。
一概には言えません。ご家族の状況、収入、公的な制度、ほかの保険によって、必要な金額の考え方が変わります。このコラムの4つのステップで整理してみてください。
上がり幅は、年齢、等級、車の種類、保険会社によって異なります。具体的な金額は、見積もりで比べるのが確実です。
公的な制度で受け取れる金額は、加入状況や事故の状況によって異なり、損害の全体をカバーできるとは限りません。公的な制度、ほかの保険、人身傷害保険で、それぞれ何を備えるかを整理して考えることが大切です。
自動車保険の更新時のほか、結婚、出産、住宅の購入、転職など、家計の状況が変わったときが一つの目安です。
「3,000万円で足りるか」の答えは、ご家族の状況、公的な制度、ほかの保険、保険料によって変わります。4つのステップで一つずつ確認すれば、ご自身にとっての考え方が整理できます。迷ったときは、保険の専門家に現状を見てもらうことも検討してみてください。
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本コラムは、保険や家計に関する一般的な情報の提供を目的としたもので、特定の保険商品の募集・勧誘・比較推奨を行うものではありません。保険の内容は保険会社・商品によって異なります。実際にご検討される際は、「契約概要」「注意喚起情報」「重要事項説明書」等をご確認ください。
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