4月に入り、新生活が本格的にスタートしました。入学や就職、転勤や引越しなどで生活環境が変わり、忙しい日々を過ごされている方も多いのではないでしょうか。新生活では、日常の行動範囲が広がることで、思わぬトラブルが発生することもあります。このコラムでは、そうした「日常のリスク」のなかでも見落としがちな賠償責任について、基礎から整理します。
こうした、日常生活の中で第三者に損害を与えてしまい、法律上の賠償責任を負うことになった場合に備えるのが、個人賠償責任保険(個人賠償責任補償)です。
自転車事故では、過去に、被害者に重い後遺障害が残ったとして、約9,500万円もの賠償を命じる判決が出た例も報告されています。すべての事故が高額になるわけではありませんが、「少額で済む」とは限らないのが賠償責任の特徴です。
自治体によっては、条例で自転車損害賠償保険等への加入を義務または努力義務としているところもあります。お住まいの地域の条例の内容も、あわせて確認してみてください。
個人賠償責任の補償は、単独の保険として加入するほか、次のような保険の特約として付いている場合があります。
比較的少ない保険料で備えられる一方で、補償内容を把握していない方も多いのが現状です。どの保険のどの部分で備えているのか、重複していないか、家族全員が対象になっているかを確認することが大切です。
今こそ確認したいポイント
就職や進学で別居する未婚のお子さまが補償の対象になるかなど、細かな条件は商品ごとに違います。ご家族の状況が変わるときほど、見直しのタイミングです。
保険の見直しだけでなく、生活の変化に応じた備えの整理をお手伝いしています。新生活が落ち着いてきた今だからこそ、一度立ち止まって「見えないリスク」に目を向けてみませんか。
同じ事故について、複数の保険から重ねて保険金が支払われるとは限りません(実際の損害額を上限に調整されるのが一般的です)。重複していないかを確認し、必要に応じて整理することが大切です。
商品によって、「本人のみ」「家族全員」など対象範囲が異なります。同居の家族・別居の未婚の子などの扱いも、契約内容の確認が必要です。
個人賠償責任は、他人にけがをさせたり他人の物を壊したりした場合の賠償が対象で、ご自身の物の損害は対象外です。ご自身の損害は、火災保険の家財補償など別の補償で備えることになります。
賠償責任のリスクは、普段あまり意識しないぶん、備えの有無に気づきにくいものです。新生活が落ち着いてきた今だからこそ、「見えないリスク」に目を向けてみましょう。
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